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チベット仏画の歴史と作り方

チベット仏画の歴史は、古く6世紀にまで遡ります。6世紀初頭にチベットの王が中国、ネパール出身の2人の妻を持ち、仏教を取り入れ各国の仏画がチベットにもたらされたのがチベット仏画の始まりだと言われています。その後13世紀にはインド様式の優雅で華やかな色彩の仏画が描かれるようになり、14世紀になるとネパールとインド様式を融合した躍動感あふれる仏画へと変化し、更に水墨画のような優雅な中国の様式も取り入れられるようになります。

15世紀からは、中国とネパール、インドの様式を全て融合した様式へと変わっていきます。更に、16世紀になると描写に立体感がでて複雑化し、チベット各地で異なった様式が用いられるようになります。17世紀が仏画の全盛期で、更に絵に細かな描写が加えられるようになり、ぼかしの技術や遠近法などが使われ始めます。18世紀、19世紀になると絵のタッチが磨かれ、現実性のある描写が見られるようになり、ダイナミックな表現が現れる現在のスタイルが確立されます。

またチベット仏画の製作は、手がこんでいるので時間がかかります。まずは、キャンパス作りから始まります。綿などの織物が土台となり、そこに白亜という石灰岩の一種と動物から採るゼラチン状の膠を塗布して乾かし、表面を平らにするために削ります。そして、木でできた枠にキャンバスを糸で装着したら下絵にとりかかります。本尊や周りに描く尊格の大きさの割合や宗派別の規則が決まっているので、これに従って描く必要があります。

次に彩色にはいりますが、膠と石の成分を混ぜた顔料を使用して塗っていきます。最後に一般の絵画だと作者の名前をサインすることが多いのですが、チベット仏画の場合はサインはありません。